本研究は、幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂および教職課程コアカリキュラムの策定ならびに指定保育士養成施設の指定及び運営の基準の改訂の背景を十分に考慮しながら、幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領における保育内容/領域 健康をwell-beingから再考することを目的としている。
well-beingはその濫觴を世界保健機関(WHO)の世界保健機関憲章(Constitution of The World Health Organization)に見ることができ、あわせて子どもの健康や成長の重要性が言及されているのである。また、児童の権利に関する条約でも同様の言及がなされているのである。
先に示した諸種の改訂や策定の背景として、子どもにとっての健康や成長は、基本的人権や最善の利益を構成する核心的なものと言える。それは、乳幼児教育機関においても等しく核心的なものであり、保育者養成課程を俯瞰しても同様である。