@article{oai:shukutoku.repo.nii.ac.jp:00001669, author = {円浄, ゆり and Enjo, Yuri}, journal = {淑徳大学人文学部研究論集}, month = {Mar}, note = {チャールズ一世処刑前夜の1648年に出版された『妖精の水平派(The Faerie Leveller)』は、王党派擁護を目的とした政治パンフレットである。本篇はエドマンド・スペンサー『妖精の女王(The Faerie Queene)』第5巻からの抜粋であり、編者は王党派作家のサミュエル・シェパードとされる。序文において、シェパードは「単純な人々(simple people)」である民衆が議会派の見かけ倒しに騙されないように出版を意図したと述べており、スペンサーの『妖精の女王』とはその出版目的を異にする。シェパードは物語において、全てを平等に量り分けると豪語し民衆を扇動する巨人をオリバー・クロムウェル、巨人を打倒する主人公騎士を国王チャールズと解釈し、巨人が崖から突き落とされる場面を用いて、国王の輝かしい勝利が預言されていると読者に語りかける。しかしながら、『妖精の水平派』が出版されたのは王党派の敗北がほぼ決していた時期であり、シェパードは実際の読者感化の可能性に対し懐疑的であったと思われる。巨人の転落後、暴徒と化した「単純な人々」が打ち負かされる場面がパンフレットには含まれており、容易に扇動されてしまう彼等を読者対象に据えるシェパードの解釈に、民衆に対する悲観的態度が透けて見える。, 8, 論文}, pages = {97--108}, title = {王党派政治パンフレット『妖精の水平派』(1648)における読者への距離感}, volume = {3}, year = {2018}, yomi = {エンジョウ, ユリ} }