@article{oai:shukutoku.repo.nii.ac.jp:00001858, author = {土井, 進 and Doi, Susumu}, journal = {淑徳大学人文学部研究論集}, month = {Mar}, note = {唐澤富太郎(1911-2004)の教育学研究は専ら書物一筋であり、『教師の歴史―教師の生活と倫理―』(昭和30年)においても、従来の研究が教育制度や教育政策面を中心に記述されたのに対し、唐澤は専ら回想録、自叙伝、文学作品、地方教育史、学校沿革史等の文献資料によって教師の生活と倫理を明らかにしたところに特質がある。 一方、63歳(1974)で東京教育大学を定年退職した唐澤は、定年は「解放された自我への出で立ち」であるとして、30年余りの歳月をかけて収集した実物資料を駆使して、畢生の大業『教育博物館』(昭和52年)(上中下解説)に着手した。唐澤は、中巻『日本の学校文化』と下巻『日本の生活文化』において、教育者の「書」や「書簡」の実物を研究資料として取り上げ、文献研究から実物研究へと研究方法の質的転換を図った。 すなわち、教育者の筆跡に直に触れることのできる「書」や「書簡」を通して、人間像の把握に迫ろうとしたのである。唐澤が福沢諭吉、森有礼、嘉納治五郎、貝原益軒、跡見花蹊、そして、西田幾多郎の「書」と対峙することによって、一体どのような人物像や教育精神を汲みとったのであろうか。唐澤は、『教師の歴史』(1955)の精緻な文献研究の基盤の上に、定年後に質的転換を遂げた実物研究の方法によって『教育博物館』(1977)を完成させたことについて考察した。, 5, 論文}, pages = {55--67}, title = {唐澤富太郎の『教師の歴史』(1955)から『教育博物館』(1977)への質的転換 : 筆跡による教育者の人間像の探究}, volume = {5}, year = {2020}, yomi = {ドイ, ススム} }