@article{oai:shukutoku.repo.nii.ac.jp:00002114,
 author = {松本, 和也 and Matsumoto, Katsuya},
 journal = {淑徳大学人文学部研究論集},
 month = {Mar},
 note = {本稿は、太宰治が太平洋戦争末期に執筆した、若き日の魯迅をモチーフとした『伝記小説　惜別　医学徒の頃の魯迅』を、戦後の先行研究において偏重されてきたイデオロギー批評（とそれに連動した低い評価）を相対化し、歴史的な視座から読み直す試みである。
本格的な読解に先立ち、先行研究の批判的検討に続き、テクストの構造を分析的に整理し、『惜別』が内包する時間軸とその書法を明らかにした。その上で、歴史的な補助線として当時ブームとなっていた伝記小説（言説）を参照しながら、『惜別』のテーマ設定の特異性について考察した。さらに、小説内／外に関わる地方文化運動（言説）も参照し、『惜別』の歴史的な位置を検討した。以上の読解を総合するために、「アジア」という難問をめぐって〈不和〉（Ｊ・ランシエール）という概念を導入した上で、テクストに散見される〈不和〉の様相を読み解き、『惜別』に刻まれた歴史（の痕跡）を明らかにした。, 10, 論文},
 pages = {129--140},
 title = {〈不和〉のテクスト : 太宰治『惜別』},
 volume = {8},
 year = {2023},
 yomi = {マツモト, カツヤ}
}